名前の響きから以前から気になっている安蘇山塊の野峰。熊鷹山や根本山も歩きたかったのだが、なかなか時間がとれなくて……とりあえず今日は野峰だけの山歩き。

　梅田湖の先、桐生青少年野外活動センターの前の細い道を行くとほどなく人家も終わり、通行止めのゲート有り。ここが登山口のようだ。日陰で寒い。急いで支度をして歩き出す。

　杉や松の林の単調な登り道が続く。最初は整然と並んだ杉に見とれたり、松の枯葉の感触を楽しんでいたが、そのうちに風が強くなりだした。

　耳が冷たい。汗で濡れた背中にも風が通り抜けて寒い。仕方がないのでレインウェアを取り出して着込む。

　ゴーゴーと風が鳴ってなんだか埃っぽい。そのうち頭上の空が暗くなったかと思ったら風花も舞ってきた。うーむ、日だまりハイクのつもりでやって来たけど、これはちょっと勝手が違う。

　雑木林のササの道など良い雰囲気の場所も有ったけど、今日の天候ではのんびりハイクともいかず、なかなかしんどい。

　とりあえず山頂まではと頑張ってみたが、ここも寒くてお湯を沸かす元気もなく早々と退散。
　丸岩岳、熊鷹山方面に「また、来るよ」と挨拶しての下山となった。

　今回は印象がいまひとつの野峰になってしまった。でも、下山してみればそれなりの満足感もあって……今度は雪がうっすらとある時期が良いかなあ、とか、新緑の時期が良いかなあ、などと考えている。

　次回は天気の良い日に熊鷹山の方までまわってゆっくり楽しみたいものだ。