ボコボコとした山々が間近に迫ってくるとなんだかとても嬉しい。連休の一日、こうやって気ままに過ごせるって幸せなんだろうな。ささやかな幸せかもしれないけど大事にしなければ……うん？　なんだかヤケに感傷的だぞ(^^;

　家を出たときは神津牧場周辺にしようかと思っていたが、ドライブ時間も長くなりそうなので途中の物語山の標識で急遽予定変更。
　サンスポーツランドの所から林道に入っていったら通行止めの看板があったので、車を置いてここからスタート。

　沢沿いの林道は寒い。冬が近いを実感。うつむいて歩いていると上から四駆の車が下りてきた。道路も通行止めの割には平坦だし車で入れないこともなかったようだ。でも、この先、西上州特有の急登も待っているだろうから足慣らしにはこの林道歩きも良いかもしれない。

　しばらく行くと左手に奇妙な岩が出現。メンベ岩のようだ。この地域は奇妙な姿の岩が楽しい。

　寒い、寒い、と思っていたのにいつの間にかうっすら汗もかいてフリースの上着を脱いで登山口到着。
　一挙に急登のはじまり。うーむ、西上州だ。カラカラと音のする崩れた石は歩きにくい。運動不足にはこたえる。足がつりそう(^^;　　フーッ！　荒船山でも眺めて少し休もう。

　しばしの我慢でコル到着。まずは西峰へ。冠雪した浅間山がでっかい。妙義山も近いぞ。

　２〜３枚、写真を撮って今度は物語山山頂を目指す。コルをはさんでの西峰と山頂、ご近所の鹿岳と雰囲気が似ている。鹿岳の方はお互いの峰が張り合っている感じの緊張感が好ましい。ここはどちらかというと主従の関係かな？

　西峰から１５分程で山頂へ。ここからも浅間山が立派。妙義の後ろには榛名山もうっすらと。遅い昼食をとってしばし休憩。
　しばらく景色を楽しんでいたら次のグループがきたので、場所を譲って日溜まりで荒船山を眺めながら紅茶を飲んで休憩の続き。
　コルから山頂への登りでは風もあって寒かったがここは暖かい。くつろぎのひとときだ。

　妻は横になって休憩している。手持ちぶさただったのでザックからガイドブックを出して読んでいたら先ほどの西峰の先に展望の良いところがあるとか……気になって、再度西峰へ。

　展望台からの眺め、荒船山から浅間山にかけてがよく見える。眼下にはメンベ岩が、その先には神津牧場周辺の物見山等……物見山〜八風山あたりが気になる。

　さあ、これで心おきなく下山できる。下山も滑りやすい道で大変だったが、登りよりはやっぱり楽だ。

　たどり着いた登山口の所から上を見上げて、やっと物語山の位置がわかった。「ああ、あそこを歩いてきたのか」って納得ができて妙に満足。

　その後の林道歩き、夕方の光線で黄葉がとても綺麗だった。久しぶりの山歩き、静かな晩秋の山が歩けてとても嬉しかった。