| 【登山日】 ２００２年４月１４日（日） 【山 名】 鹿岳(1,015m) 【コ ース】 下高原登山口Ｐ10:40…一ノ岳11:50-12:00…二ノ岳12:15-13:15… 車道14:35…下高原登山口Ｐ15:00 【天 候】 晴 【人 数】 二人（トラベエ・妻） |
 今年のアカヤシオは早い。西上州もうかうかしていると終わってしまいそう。今日は特異な姿の鹿岳でアカヤシオの偵察だ。 下高原登山口の駐車場には十数台の車が停まっていた。みなさん、アカヤシオが目的なのだろう。これだけの車があるということは花もあるということだろうと都合の良い解釈をして出発とする。 身支度に手間取っているうちに妻は先行。地元の人と談笑している。 「一人かい？」「いいえ、後ろから来るんですよ。アカヤシオはどうでしょうねぇ？」「アカヤシオ？？？……」「ああ、ひとつ花です」「うん、咲いてるよぅ。どこから来たんだい？」「前橋からですけど、出身は同じ郡内なんですよ」「ああ、そうなんかい。うちはそこだから下ってきたらお茶でも飲んでいきない」「ありがとうございます……」……私が追いつくまでにそんなような会話をしていたようだ。  さ、登山口。人家の脇を抜け、杉林の中へと入っていく。光不足なのかヒョロヒョロと伸びたヒトリシズカが迎えてくれた。楚々とした感じで名前とマッチしたお姿だ。隣にはエイザンスミレもお出迎え。 しかし、この道は杉林のひたすらの急登で変化には乏しい。何度か登っているから山頂までには多くの期待はない。フーフー言って登れば山頂のアカヤシオと周囲の展望のご褒美が待っているのだ。しっかし、登りが年々きつくなるような……(^^; きついきついと思いながらも山頂は間近だ。まずは一ノ岳へ。 前を行く方が「とうとう追いつかれてしまいましたね」と道を譲ろうとした。 「えっ？」という顔をしたのだろうか。「駐車場にあなた方の車が来た時に出発したのだから５分は早いはずなんですよ」とのこと。  山頂まではあとほんの数分、ここは最後まで先に行って貰おう。久しぶりの汗が目に入って痛い。アカヤシオを眺めてちょっと休憩だ。 程なく山頂。満開のアカヤシオが迎えてくれた。周囲の馴染みの山々にも久しぶりのご挨拶。西上州の春なんだなあ。 これから登る二ノ岳へは梯子があったはずなので乾杯はお預け。小休憩で二ノ岳へ向かう。 四ツ又山方面から登ってきたグループと鞍部で行き会う。「どっちが楽でしょう？（一ノ岳、二ノ岳のこと）」「ここまで来たら両方登って下さい。まずは一ノ岳でしょう」と何の根拠もない発言で応対。  さ、私達は二ノ岳を目指そう(^^)梯子の先のロープ個所が数年前よりだいぶ傾いているような……私の記憶など当てにはならないが、濡れていたら嫌な感じなのは事実。 年々、歳とともに体力も下降するのだから気をつけるのに越したことはないだろう。 慎重にロープをクリアすると一ノ岳と四ツ又山が見下ろす視線に。この風景、結構好きなんだな。 二ノ岳山頂は女性二人が休憩しているだけの静けさ。周囲を見渡してから浅間山が見える角度で腰掛けて乾杯だ。 すぐに数人の登山者がやってきて静寂は破られたが、この時期、静かな山を期待する方が無理だろう。 おにぎりを食した後、南方の岩棚で展望を楽しむ。周囲の山にピンクは見えないかと目をこらすがイマイチはっきりしない。荒船山から黒滝山不動寺のコースを目で辿り数年前のアカヤシオ縦走を懐かしむ。 １時間程の休憩の後、下山。 今日はピストンもつまらないかと木々岩峠道へと向かってみる。ヤマケイアルペンガイドには難しそうな記述（ルートが難しいのか、言葉が難しいのか？？？）がしてあったが、テープがいっぱい付いていて案ずるほどのことではなかった。  しかし、こちらも急坂であることには違いない。木に掴まるのにストックが邪魔だ。登り道より変化があって楽しい……て、言えるのは下りだから？今日のコースを逆に歩くとどんな感想になるのだろう？ まあ、次回があったら試してみようか。まてまて、次回は四ツ又山からの縦走コースが先だろう？ こんなことを考えているときが一番楽しい。 木々岩峠道を左にたどってしばらく歩くと車道に出た。 下高原集落では花々が咲き乱れるお庭を眺めながら車道歩き。川沿いにはヤマブキが揺れていた。 何人か行き交った地元の人達が丁寧に挨拶をしてくれる。なかには「ひとつ花はどうだったい？」とお声をかけてくれる人もいた。 車道をゆっくり歩いて駐車場へ着いたのが３時。 意外に早い時間だ。西上州には短時間で歩けてそのわりに変化に富んだ山が多いのが魅力。次回はいつだ？ |